バイク

スワンのゴーグル

絶対やらないと決めてた朝マズメの釣りに行くので早起き。

でも5時30分起きはつらいよぉ~

ふと見ると、部屋の一角に差し込んだ朝日が

掛けてあるゴーグルとグローブを柔らかく照らしています。

もうずっと使っていない埃だらけのSWANのゴーグル。

あぁ、XSやXT、SRに乗ってた時に使ってたっけ。

ひやかしでカワサキの1300ccに20mだけ走った時もそう。

今はもう楽ちんの車生活だから妙に懐かしくて写真を撮ってしまいました。

915001

またこいつらを使う時が来るんでしょうか?

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いとしのダックス( part-11 )


"ちょっとだけ英国車風に見えないこともないかな~的バイク"に改造したSR500を

毎日の通勤や自転車代わりに使っていたハリマオ。


それはある日の朝のことでした・・・・・あーーー思い出したくもない!!!

いつものように会社へ行こうと公団住宅の自転車置場へ歩いて行ったんですよ

ところが・・・あれ? あれれ?

無いぞ、無い、SRがなーーい!!

自転車置場の右から数台目、いつもの場所に何にも無ーーーい。

体中の血が逆流していくみたいな感覚でした。

あちこち探してみたら、ようやく住んでる棟の妻側の草むらで発見しました。

そこはちょうど住民の死角になる所で、しかも街灯の明かりで真っ暗にもならない場所です。

自転車置場とは20mくらいしか離れていない所だった。



ロックは壊されタンクバックも中に挟んでいた地図ごと取られてしまってます。

あとは・・・・おぉハンドルが、ハンドルが無くなってるぅぅ。

それでもクリップ部分やケーブルなどは無事だったから、

どうやら犯人は短いハンドルバーとタンクバックだけに目を付けて取っていったらしい。

う~む、よっぽど欲しかったんだねぇ、あんな両端を金ノコで切ったハンドルなのに。

何だか笑ってしまうな~ハハハハー・・・なんて言ってる場合じゃない!

早速近くの交番から警官を呼んで現場検証です。

Photo


「あーもしかしたらあいつかも知れない。」

「心当たりあるんですか?」

「ええ最近多くてね、マークしてるのがいるんですよ。」

さすがだね、この手の犯罪に関しては既に容疑者のリストアップが進んでいるんだそうです。

それにしても不幸中の幸いってやつで、ハンドルバーとタンクバック以外は無傷でした。

普通ならビィーーッとキズのひとつも付けたくなるもんなんだけどね~



とりあえず被害届は提出したものの、結局あのハンドルは戻ってきませんでした。

マフラー以外はほぼノーマルに戻したSRに乗りながら、ある一大決心をしたんですよ。

「もうマフラーもノーマルに戻そう。」

完全ノーマルのSRはやっぱり好調でした。

キャプトンマフラーによるパワーダウンも無いし、静かな音は周りに気を使わないで済みます。

結論!! なんだかんだいってもノーマルのままが一番だよ!!



そしてそれから2年間後、このSRは知り合いの大工さんに譲ってしまいました。

え!? なぜって?

そうだなぁ、2輪より4輪に乗りたくなってしまったからでしょうか。

もちろん風と匂いにはかなり未練があるけど・・・

あっでもまた何かのきっかけで、またバイクに乗っているかも知れませんけどね~

だってバイクは素晴らしい大人の乗り物なんだから。

(終わり)

*ここまでずっと書いてきた事は全て実話(ノンフィクション)です*


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いとしのダックス( part-10 )


ついにXT250から人生5台目のバイク、SR500に乗り換えたハリマオ。


XTと違って同じ単気筒でも排気量が2倍あると走行感もだいぶ違うねぇ~

ガチッとしてて、大きなピストンが上下することによる震動がよりハッキリと両腕に伝わってきます。

"力ずくでガシガシ前進して行くような感覚"、これがビッグシングルなのね~ふむふむ。

だいたいエンジンを掛けるのも順番があるんだもんね。

●まずはデコンプ(圧縮抜き=デコンプレッサー)操作レバーを引く

●キック調整しながらマークを合わせる

●それから一気に右足を叩きつけるようにキックする

これやんないとどうしても掛かりにくいし、SRよりもっと昔の大型単気筒なんかだと

キックした時に骨折したこともあったんだそうで・・・



さてさて、そんなSRをいよいよBSA風に改造していく段階となりました。

クリップオンハンドルでしょ、BSA風のシートでしょ、BSA風のタンクも要るし、

ウィンカーやブレーキランプも英国車風、そうそうマフラーはキャプトンだよね~

でもなんてったって安く仕上げたいもんだね(←ここ重要)。


しかーし、いろいろ調べれば調べるほど、改造パーツの高いこと!!

タンクだけでも10万円前後もするんだって!!

参りました、悩みました、知恵をしぼりました。


そんならシートはこのままでいいかぁ、タンクも自分でペイントしようかな、

ウィンカーとブレーキランプもノーマルのままにしよう、そうしよう、それがいい。

ハンドルは、要するに低く短くすればそれらしく見えるはずなんだけどなー。

うぅ~む、低く、短くか・・・思案中・・・思案中・・・おぉ!そうだflair

こんな具合にしてみたんです。

Sr

(注意!! 整備不良車となりますので絶対にマネしないで下さいね)。

出来は上々、見た目はなかなかGood!!

ただし逆さま取り付けは、曲がった時にハンドルがタンクに当たるので元に戻しましたけどね。


そしてマフラーはSR用だとかなり高価なので、汎用タイプを購入しました。

試しにエンジン掛けたらドドドドド!!!とすさまじい轟音。

おまけにアクセル戻すとパーン!パーン!とバックファイヤーも出る始末です。

う~む、どうしよう・・・思案中・・・思案中・・・
そうだflair

またまたいいこと思いついたぞとカーショップへ直行です。

自動車用として売っていたマフラー用耐熱補修パテを押し込んで音量調整してみると・・・

おぉ~なかなかいい感じの音量になったぞ。


タンクのYAMAHAシールを剥がして音叉マークを貼り付けた方が雰囲気出るね。

タンクが比較的小さくて頼りない感じがしたので黒いタンクバックをくくり付けてみようかな。

するとこんな風に↓ノーマルSRとは違う雰囲気となりました。

Sr500


英国車風とはかなりかけ離れてしまったけどね~



その頃アパートから引越して公団住宅の4階住まいとなったので、

建物のコンクリート外壁にキャプトンの爆音が派手に反射してしまうから

朝の出勤時にはかなり気を使ったもんです、ハイ。

(あの頃、公団にお住まいだった皆様、本当にすみませんでした。心からお詫びいたします。)



だからなのかそうなのか、実はですね、この後とんでもない事が起きたんですよ・・・

あ~やだやだ思い出したくもない。
(続く)

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いとしのダックス( part-9 )



あの栗子峠での衝撃的体験からBSAへと興味が移ったハリマオ。


早速XTで再びM輪業に行きました。

5台目のバイクはもう心に決めていたし、それがヤマハなんだから文句ないだろう。

「XTを下取りしてもらって別なバイクに乗ろうかと思って。」

「そうですか、だいぶ乗ったからね。で、何にしたいの?」

「SRです、SR500。」

「ん~わかった、シングルにハマッたんでしょう?」

こと細かくあの栗子峠でのことを話すと、興味を持ったようで

「あっBSAはなかなか見れないよ、ラッキーだったけど欲しくてもなかなかねぇ、

現実的じゃないから。だからSRをベースにして作っていく人多いんだよね~」


カタログをもらって検討することにしたんだけど、改めてカタログをじっくり見てみたら

2代目のSRはホイールがキャストホイールバージョンしかないことに気がついてしまいました。

Photo

う~む、ヤマハは何を考えてるんだろう。

自分とこで作ったバイクが売れている理由を全然解かっていないねsign03

SRは性能がどうこういうバイクじゃなくて雰囲気で乗るバイクなのさ。

だからスポークホイールじゃないと売れるわけがないのに。

そこで!

「このキャストホイールを初代SRのスポークホイールに交換できるでしょ?」

「あぁなるほどそうきたか、でも実費だよ。」

よし話は決まった、後は納車を待つだけね。



しばらくして無事納車されたSR、まんまノーマル状態で乗り続けながらも

どんな具合に改造しようか考えていました。


英国車風、できたらDBD34みたいにしたいなぁ。

クリップオンハンドル・BSA風シート・BSA風タンクにしたい。

キャプトンマフラーもポイント高いよね、むふふふ。

ざっとこんな感じであれこれ想いめぐらす日々が続くのでした。


しかーしですよ、現実はそう甘いもんじゃありませんでした・・・

(続く)



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いとしのダックス( part-8 )


カワサキKL250目当てで相談に行った先でヤマハXT250を勧められ、

とうとう買ってしまったハリマオ。


足としてのXTは、思いついたら即どこへでも連れていってくれる魔法の相棒でした。

中型単気筒だからパワーがどうのというレベルじゃない、経済的に乗れりゃいいというのなら

今だって優れたバイクに違いないですよ。



そんなある日、XTで実家に帰ることに。

天気は快晴、絵に描いたようなバイク日和でした。

国道4号を南下して福島から国道13号を山形方面へ北上しました。

その県境の栗子峠にはトンネルが長短8ヶ所あります。


ちょうど7番目のいトンネルにさしかかろうとした時のことです。

まぁさっきから後ろを何かがずぅ~と近づいて来るのに気が付いてはいたんですよ。

気が付いてはいたんだけどその排気音がかなり独特なんだ。

その音がどんどん近づいて来る・・・。

バックミラーじゃ見えないんだけどさっきまでの音量とは違う。

何だ? いったい何?

Kriko


7番目のトンネルを抜けて最後の8番目のトンネルへ向かう登りの右カーブ、

その時、一瞬だけど低いポジションでバイクにしがみつくようなライダーと

レーシーな大きいバイクが見えたんです。

ゆったりとしたその排気音は間違いなく単気筒、しかも大型だ!


あの時見た情景は今でも鮮明に覚えているし、忘れられるもんじゃない。

その大型バイクは銀色の小ぶりなタンクとそれ以外は黒・・・渋かったなぁ。

"BSA  GOLDSTAR DBD34 "その名前と形は知ってましたよ。

でも実物は想像を遥かに超えていたんです。

クリップオンハンドルに両腕を伸ばして腹ばいになったライダーは黒の皮ツナギを着て、

銀色のおわん型ヘルメットと黒縁のコーグル、まぁ多少時代錯誤的様相だったけどね。

XTを追い越しざまに左手で軽くくれたピースサイン、カッコイイ~~。

何もかもがキッチリと重厚、そして何もかもが本物。

Dbd34


あの時聴いたあの音は一生忘れられないでしょう。

ビックシングルの咆哮、それは周期が明らかに違うんだ。

ドカッ!・・・・ドカッ!・・・・ドカッ!・・・・ドカッ!・・・・ドカッ!・・・・

あんな長い周期で聞こえてくる排気音なんて今まで一度も聴いたことがなかった。


そして8番目のトンネルに突っ込んで行ってからもあの音がずっとこだましていたっけ。

いや、こ、これは衝撃的!!! 本物だ、本物を見てしまったよ~


その興奮は仙台に帰ってからも続いてて、

何とかあのバイクを手に入れたい!!なんてとんでもない事を考えたりもしたんだけどね、

イギリスの古い単車なんてメンテだけでもすごいことになりそうだし、

だいたいそこらへんに気軽に駐車なんかできっこないもんね。



そしてある日、立ち読みしてたバイク雑誌にDBD34のそっくりさんの記事を発見。

なーるほどォそうかSRを改造してるってわけか・・・う~むこれだ!!

それは、XTから乗り継ぐバイクを心に決めた決定的瞬間でした。


(続く)


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いとしのダックス( part-7 )


電車通勤のサラリーマンになったある夜のこと、YさんのXS650specialに試乗させてもらい

またあの感覚が甦ってしまったハリマオ。

平社員の常で休みに縁のない毎日だったけど、そこを無理してXSを購入たんですが・・・。

休日ごとにトコトコと都内を走るだけのバイク生活はすぐに飽きてしまうんだなぁ。

その後、仙台事務所に転勤になったのを機にわずか半年弱でXSともお別れです。

ごめんなXS。


仙台事務所勤務となってしばらくはバス通勤です。

これでいいんだもうバイクに乗ることもないさ。

歩いたって30分のアパート暮らしだから乗ることはないね、うん。


しっかぁーーし、またまたバイクに乗るきっかけを作る人物がやって来たんです。

それはバイトの大学生F君。


「えーっ?バイク乗ってたんですか?」

「うん、ダックスとCBとXS。XSはちょっとだけだけどね。」

「おぉ、じゃ3日ばかり預かってもらえません?オレのバイク。実家帰るもんで。」

「そんなのアパートに置いときゃいいんじゃないの。」

「心配なんですよぉ通勤に使っていいですから、ねっ、お願いします。」

「あぁ・・・まぁ・・いいよ~フフーン」(←内心かなり喜んでる)

F君のバイク、それはヤマハのGT50(通称ミニトレ)。

ハンドルバーやショックのあたりに少しサビが出ているけど、

元気な2サイクルエンジンと軽快感はずっと乗っていたくなるんだなー

あーーまた乗ろうかなバイクに。

給料明細と貯金通帳とを客観的に見比べる度にタメ息、でもなーどうしようかなー

今の仙台と違ってあの頃はまだ地下鉄が無かったから、小さいバイクがあれば何かと便利だし。



そんなこんなでM輪業へはこれが最後のバイクだという意気込みで相談に行ったんです。

「あの・・カワサキのKL250考えてるんですけど。」

おぉっと~ミニトレが発端ならヤマハだろ!!・・・と思うでしょ? 

でもね、密かにカワサキカラーのライムグリーンに憧れていたんですよ。

「KLねぇ・・・大丈夫だと思う?部品。」

M

今じゃもう改善されて心配ないけど、

その頃はまだカワサキの部品供給が遅いというのが定説だったんですよ。

それを聞いてガッカリするこの"にわかカワサキファン"にとどめの一言が。

「ちょうどいいのがあるんだ、XT250なんかどう?」

うぅ~後で気がついたんだけど、このM輪業さんはヤマハの特約店だった(笑)。


結局、きちんとメンテするからという約束でXT250が人生4台目のバイクとなりました。

XTはあの映画ランボー1の逃走シーンにも出てたよね、確か。

スタローンが逃走する時に無理やり奪って山の方へ乗って行ったあのバイクですよ。

Xt250


すごく手軽な足としてならこのXTは120点満点です。

一般人が常識的な範囲で行きたくなる場所へは確実に行くことができます。

ただねぇ・・・このバイクのキャラじゃないのを承知で高速道路を走ると、

どんなに気合入れても80km/h以上出す気にはなれなかったなぁ。

パワーが低いうえに車重が軽いから風に負けてフラフラしまうんだよね~。





それからの3年間は、とっても幸せなXT生活が続くことになるのです。

そう、あのとんでもないブリティッシュビッグシングルの咆哮を聴くまでは・・・・


(続く)


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いとしのダックス( part-6 )


スーツにネクタイ姿で華の東京のサラリーン生活を送っていたハリマオ。

電車通勤のサラリーマンにゃバイクなんてお呼びじゃなくなったわけで。


ようやく新入社員の色が薄くなってきた頃、

目黒本社から奥沢という所にある東京事務所への転属命令がきました。

通勤時間が目黒-奥沢という目蒲線の分がプラスされたからその分早起きしなくちゃなんないよ。

だもんでいつも"ズームイン朝"が終わる頃にアパートを飛び出すという毎日なのね。

でもでも全然嫌じゃなかったよ。

東京事務所はとてもフランクな雰囲気で自分に合ってたし、

目蒲線の目黒駅の立ち食いそばが意外に美味かったからね~scissors


さてさてそこでの仕事の外注さんにいつも夜8時頃にやって来る人がいました。

「ちは~、図面修正に来ました。」

「はいよお疲れさま。」

「あの・・明日の分はあさってまとめてやります、すみません。」

「なんで?」

「ちょっと具合悪いもんで。」

メガネをかけたその人は岩手出身のYさん、聞くと個人で仕事してるらしい。

「どこか悪いの?」

「ちょっとオイル漏れがね。」


Photo 


そこまで耳をそばだてて聞いてたハリマオ、思わず

「えっ、オイル漏れって・・・いつもここに車で来てるんですか?」

「ううん、彼はどこへでもバイクで行くんだ。」

「ヤマハさ、ヤマハ。」

「へぇぇちょっと見せてもらっていいですか?」

事務所はビルの5階だったのでYさんと一緒に降りていきました。


するとそこにはピカピカに磨かれた魅力的なバイクが!!

ハンドルバーが大きく内側にしなったアメリカンタイプです。

ティアドロップ型のタンクとCBを思い出すスポークホイール、重量感のある芸術的なエンジンブロック。

2本の排気管は少し焼け色が付いててマフラーへと続いています。

「XSさ、XS650スペシャルなんだ。」

あまりに唐突! 時々やって来るこのYさんがこんな大きいバイクに乗ってたなんて。


Xs650

そしてなんとこのYさんから飛び出したありがたいお言葉が!

「免許あるならちょっと乗ってみる?」

「えーーっいいんですか、ホントに?」

あ~今日はなんていい日なんだろう、ありがとう神様、アーメンcat


早速シートにまたがりスターターボタンを押すとキュルキュル・・・ドドドドドーー

元気よく掛かったエンジンは適度な振動が両手に伝わってきてワクワクしっ放し。

「あのねぇ、曲がんないから気ぃつけてねー、わかった?」


事務所前から走り出して奥沢駅の横をゆっくり右折、そのまま自由が丘まで走ってみました。

除々にあのCB250の感覚が甦ってきたハリマオだけど、こりゃ物が違うぞ!



パワーが違う、トルクが違う、剛性感が違う、全然違うぅぅ!!



アクセルをひねると"ドリュッドリュリュリュー"とビッグツイン独特の音が響きます。

フロントフォークが寝ているせいでYさんが言ってたように交差点では曲がろうとしないよォォ~

走行中は安定しているXSだけど、信号待ちなんかで停車するといやでもその重さを

感じてしまいます。

戻った時には左足が少し痛くなっていました。


「いや~これはスゴイよ、スゴイよYさん。」

「ハハハー、そう?」

「岩手に帰るのにもこのバイクを?」

「いやいやもう1台持っててね、CB550なんだけどそっちの方が疲れないから。」


意外にも長距離ならアメリカンよりヨーロピアンなんだそうです!!



衝撃的な体験をしたハリマオ、どうやら人生3台目のバイクが見えてきたのでした。


(続く)

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いとしのダックス( part-5 )

人生2台目のバイクCB250EXを手に入れたハリマオ。


でもね、あの頃は田舎でバイクというと間違いなく不良扱いでした。

バイク=不良×A=ろくなやつじゃない 

ゆえにA=頭悪い・・・こんな方程式が浮かぶくらいにね。


信号待ちしてたらいきなり首をつかまれて

「お前がボーソーゾクか?ん?」

「暴走族?違いますよ。」

「ボーソーゾクだべ?」

信号が青になってもしつこく絡んでくるその酔っ払いなんか振り切ってやろうかと思ったけど

転んでケガさせたら大変なので延々とお説教を聞いたりしたこともあります。


真っ白なジェットヘルに透明のシールド、グローブの代わりにわざと軍手して、

走ってる時にゃオーバーなくらい歩行者優先、それでも浴びせられる冷たい目。

良さを知らないんだねぇ、乗ってみりゃわかるんだけどな~


よく"風を感じる"なんて言いますよ。

確かにそうなんだけどそれといっしょに"匂い"も感じます。

四角いスペースの中でスクリーンを見つめながら手足を動かしている車とは根本的に違うもんね。

Photo



車の場合は意識が"家からずっと続いている"けど、

バイクは自分の視界にあるものとして"その場所に居る"気がするんですよね。




それから大学へ進学してからの
1年間まではずっと足がわりのCB250EXだったけど、

在学中は車に目覚めてしまってこのCBは広島出身の友人に譲ってしまいました。

ある友人のラリーカーに心を奪われ、またライトチューンしたロードカーに感動し、

「いや~車ってステキ!」・・・ってこの裏切り者!




卒業して東京のある会社に就職してからはますますバイクとは縁遠くなってしまいました。

世田谷の北烏山のアパートから会社のある目黒まで、京王線と山手線で毎日通勤です。

今まで全く無縁だったスーツと息苦しいネクタイ姿での通勤はある意味新鮮だったけどね。



東北の田舎もんが「・・・でさぁ」なーんて平気で言うようになるまでそんなに時間かかんないんだよね~

オレっていっぱしの東京人!?ハハハー。

当然だけどそんな電車通勤のサラリーマンにゃバイクなんてお呼びじゃなくなったんですよ。



しかーし、その1年後の夜にまさかあのゴチャゴチャした都内をまたバイクに乗ることになるなんて。

それは・・・


(続く)



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いとしのダックス( part-4 )

大型自動二輪の最終検定のスタートラインに着いたハリマオ。


ブレーキを掛けながら首が外れになりそうなほどのオーバーアクションで右後ろを直視して安全確認。

(教習所の中だから何も来るはずないんだけどね。)

さっいよいよだ・・・それ!!

コースの順番はもうすっかり忘れてしまったけど、各ポイントはどうにか通過しました。

最後は確か一本橋だったかな。

あの鬼の顔を思い出しながらタンクを両膝でギュッと挟んで前方を見る・・・きっちり通過、ホッ。

皆んなの所に戻った時は、久しぶりに里帰りしたみたいな気分でしたよ。

苦労した甲斐あって30分後の結果発表ではどうやら無事に合格。

あとは試験場で筆記試験に合格すりゃいいんだね。


え!?川崎君はどうだったって? 

もっちろん合格していました、ありゃきっと減点ゼロじゃないのかな。

「いつ漆山(筆記試験の場所)行くのや?」

「フフッ来週かな。」

実は川崎君とはそれ以来会っていないけど、今もきっと好きなバイクを趣味にしてんだろうな~



へっ、実技に比べりゃ筆記なんか・・・・あ、やっぱり難しいよね。

よくまぁあんなひねくれた問題が作れるもんだよ。

何でもかんでも疑ってかかれってか?

とかなんとかいいながらもここで失敗するわけにゃいかんのだと、朝も夜も、お茶のお供にだって

あのいまいましい問題集に取り掛かって受けた試験場の電光掲示板に、自分の番号を見つけたときは

さすがに嬉しかったですよ~



さ~て~と、免許も取れたしバイク選びでもするかなーーと、近くのバイク屋へ。

いろんな情報だけはバイク雑誌で充分に仕入れていたからね。

「CB見せて下さい。」

「はいよ、そうだな250エクスポートあたり、どう?」

「いや750、CBのナナハン。」こっちは大型免許だよお兄さん。

「そりゃやめといたほうがいいぞ、重たいぞォ、だいたいな・・・・」

「だいたい何?」


Photo

「足だよ、足届くか?」

な、なるほどさすがはプロだねぇハリマオの体型見て足が短かいと・・・・ってオイ!!

確かにCB750はやけにシートが高かったからね~そりゃ心配だわな。


こうしてCB250エクスポート、これが人生2台目のバイクになったってわけ。

欲しかったCB750を2廻り小さくしただけなんだと無理やり自分に言い聞かせてね。

税金だって割安だし車検が無いから学生にゃ身分相応ってもんよ。


    Cb250ex
個体差なのかクラッチレバーが硬くていつも左肩が痛かったのを覚えてます。

ホンダ独特の規律性を感じるエンジン音と軽快感があってね、

ダックスであちこち行ってたルートをこのCBで走ると想像以上に快適だったなぁ~


ただ・・・この田舎は原付以外のバイク乗りにとって冷たい場所だったのです。

(続く)

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いとしのダックス( part-3 )

川崎君から"直線では無理してでもトップギアまでシフトアップすべき"というアドバイスを受けたハリマオ。


あくる日の教習で早速実践する機会が訪れたのです。

「よーし次!!」

「はい!」ブイーンと加速、ローからセカンド、いつもはここでさらに加速してたけどすかさずサードへ、

そしてフォース・・・うわっ直線終わりの右カーブが迫ってくるぅぅ→えぇいトップの5速だ!

5速に入れてすぐさま右手でブレーキング、そしてシフトダウン。

ふぅ~なんとかトップまで上げたぞォ。

不思議なことに右斜めうしろを追従してくる教官の目がいつもと違っていました。


教習ではブレーキといったら右手であり、右足でのフットブレーキは使うなと教えられてたんです。

つまり制動時の荷重の掛かり方を考えると前輪ブレーキだけのほうが安全ということであり、

その際の補助的役割として後輪ブレーキを使用するもんなのですよ。

ハリマオはまぁ
前輪80%後輪20%程度でブレーキングすべきと考えます。


さてさて夏休みも残り少なくなってきたので1日2度の教習を受けることにしました。

こんなとこ早く卒業しなくちゃな~

それからというもの、この純朴な田舎の学生は砂漠に注いだ水みたいに

次々とコースをクリアしていって・・(まぁ早く卒業したい一心でなんだけど)


・・いよいよ卒業検定となりました。


まずはコースの説明です。

「・・・で、次はS字、そして坂道から一時停止してここに戻ってくるわけ、以上。もしコース間違えたら不合格だからな!!」

ハリマオを含めて聞いていた7人は頭の中でコースの復習に必死でした



1日1教習だったあの川崎君も一緒に卒業検定を受けることになりました。

確か川崎君は3番目、ハリマオは6番目だったと思います。


1人目2人目と無難に終了して、次は川崎君の番。

緊張してんだろうなと思いきや、いつもと変わらないクールな表情を浮かべてスタートして行きました。


直線ではパッパッパッとランプが点灯していってアッという間にトップギアです。

かなりスムーズで安定したライディングは、ここまでの人達の中じゃ間違いなくナンバー1です。

「あ、うまいなぁ。」生徒の1人も思わずつぶやいていました。


そしていよいよ自分の番です。

5番目の人がスタートした時からかなり緊張して震えていた手に手袋をはめようとしてハッとしました。

「あれ?軍手が無いぞ。」

教習の時からグローブは必需品、持っていないなら軍手でもいいからと言われていて、

ほとんどの人達は軍手持参でした。

それがこの大事な卒業検定のまさにスタートしようという時に見当たらないよォォ。


「次ぃ、6番。」という声。

その時です、そんな空気を読んだのか突然天使の声が「ほら、これ使って。」



    Photo_2

それはあの華麗なライディングを披露した川崎君の軍手でした。

"頑張れ"そういってるような目。 ありがとうーーーscissors

軽くうなづいて受け取るとスタートラインに着きました。


さぁっ行くぞ!


より正確なライン取りを心掛けて、左右確認のオーバーアクションを忘れずに!

最高潮のドキドキ感をかみしめながら前方を見据え、震える手で左右のミラーを調整して・・・

あとは・・・あとは神頼みさ、よーし!!

(続く)

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いとしのダックス( part-2 )

あの峠道(白布峠)をダックスで走っていた時、後ろから来たスーパーカブに抜かれてから

もっと大きなバイクに乗りたい!と一大決心したハリマオ。



"
自動二輪"・・・あ~なんて心を揺さぶる言葉なんでしょう。

まさかこの前までせいぜい自転車でフラフラ出掛けてた自分が自動二輪乗りを目指すことになるなんて。


ともかく友人から聞いたり本を読んだりすると、直接試験場で筆記と実技を受けるより

車と同じく教習所に通って実技免除で筆記だけの受験のほうが絶対確実だという結論に達したのです。

早速、家から一番近い小さなM自動車学校へ。



この教習所、今では引越しして建物も教習車も新しく立派になっているけど、その頃は河川敷にありました。

とにかく残り少ない夏休み期間中に絶対取らなくちゃなんないからもう真剣です。


初めて乗るこの大きなバイクはハンドル廻りに色々なランプがくっ付いています。

ブレーキを掛けるとあのランプ、シフトによってこのランプと、今どういう状態で走ってるか一目瞭然らしい。

それよりなによりダックスとは全く違う乗り心地に感心してしまいました。


ダックスは乗っている感覚、この大型バイクは乗せられている感覚。

う~む、これは安定してるぞ、これならどこまででも走れそうだ。



一緒に通っていた人の中に初対面の川崎君という同じくらいの学生がいました。

「川崎だから免許取ったらKawasakiに乗んの?」

「フフッ、そうなるかも知れないな。」

いつもすごく冷静で、どんどんその日の教習を消化していく優秀な川崎君。

あまりにも上手いので、星飛雄馬くらい隠れて必死に練習してんじゃないかなんて思ったくらいです


そ、それとも免停で取り直ししてるとか!?

頭の中に浮かんだ光景それは・・・夜中にけたたましい排気音のバイクが約70台、揺らめく大きな団旗、

そしてその先頭を走るのはあの川崎君!!

でもとうとう逮捕されて免許取り直ししてるとこ??・・・Oh my God! (考えすぎか)


一方のハリマオはというと、S字でポールに接触したり一本橋で脱輪したりと失敗ばっかりでした。


「一本橋はタンクをヒザでギッちり挟んで行けぇっ!!」と教官。

「ハイ!」

「あっダメダメ!!・・・ったく下を見るな!!前を見てないとバランス取れるわけねぇべコラッ!!」

「ハイ!」・・・きょうか~ん、私ゃ"のろまな亀"です、もう少しやさしく教えてくださいよォ。


    Kyokan_4

その頃の田舎の教習所の教官は、今と違って間違っても生徒を客としてなんか扱ってはくれませんでした。

今だったら問答無用でクビになってるね、きっと。

とにかく厳しくガッチリ教えるのが最良だという風潮だったなぁ。


特に二輪教習は厳しくてね、もしかしてわざと卒業させないようにしてんじゃないかとまで思えるほどでしたよ。


人間、失敗するからこそ覚えるもんさ。

何でもスイスイやれたりしたら、ちっとも成長せんのだよキミ。



そんなある日、一足も二足も先に行った余裕の川崎君がアドバイスしてくれたのを今でも覚えてます。

「直線ではなるべく早くトップまでシフトアップしたほうがいいよ。」

「へっ?」

「教官はそういうとこを見てるんだ。」

「でもここの直線、短くてサードがやっとだけどな。」

「フフッ、そこを無理してトップまで上げるんだよ。」

     Kawasaki_3   


う~む、半信半疑だけどこれはやるしかないよな。

(続く)

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いとしのダックス(part-1)

僕、ハリマオはこれまでバイクは新車で5台乗り継いできました。

それぞれ個性的なバイクばかりでしたよ~

その頃住んでた田舎の小さな10万人都市の中の移動手段はもっぱら自転車でした。

何の不満も感じなかったけど、友人がバイクに乗り始めたりするのを見て興味を持ち始めたのは

自然のなりゆきだったんでしょう。

ある日、学校をサボって受けた原付の試験はみごとに不合格。

あんな意地の悪い問題を正解する奴ぁいるもんか・・・って、いるんだよね。


それから1週間、真剣に取り組んで受けた2度目の試験でついに合格!!

やればできるの精神ね。

バイクなんて何でもよかったから最初はダックス、ホンダの50ccです。

でもなぜかマニュアルクラッチ仕様をえらんでしまい、エンジンは掛かるものの

クラッチを繋ぐところの感覚がつかめず四苦八苦。

「あーーダメダメ、ったくヘッタくそ~」

友人の見守る中で発進の練習です。

Dax_honda_st50_4

「あ~ぁまたか、クラッチ離すのが早いんだよ、バカ。」

・・・わーってんだよ、あんたらはいいよ、学校に内緒で250ccのバイクで通学してんだから。

いつも電車から見られてんの知ってんのか?

そんなこんなで30分もするとこの初心者だって上手くなるもんです。

それからはどこへ行くにもダックスでした。

のどかな50ccの4サイクル単気筒は気軽なコミューター。


ある日、急坂の続く白布峠を走っていたときのことです。

ウンウン唸るダックスを横目にあっという間に抜き去っていったバイクがあったのです。

そいつの名はスーパーカブ。

一瞬90ccかと思ったけど、あの音と垢抜けないライダーから察するに、ありゃ50ccのカブに違いない。

うぅ~む、こうなりゃもっと大きなバイクに乗るしかないな。

そう、それは次のステップを決断した瞬間でした。

(続く)

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